サボテン症候群★                

今更GWの沖縄旅行の思い出

気付けば、ゴールデンウィークが終わってもう一ヶ月が過ぎていた。

物事と言うものは、喉元を過ぎれば熱さを忘れるもので、日本全土を襲った黄金の一週間は、こぞって蝟集したであろう人々の記憶の中から瞬く間に消え去り、遠い何処かのおとぎ話のように彼方の思い出としてうすらぼんやりしている。

嘘のように唐突で、嘘のように色んなことが起こり、笑い話のように終結した俺たちの沖縄旅行が、このゴールデンウィークには確かに存在したのだ。

携帯電話のメール受信フォルダを遡ること、4月27日、深夜0時54分。
友人Aから「緊急連絡」と題されたメールが届いた。
旅行計画とは十分な事前準備のもとで参加者の募集し、スケジュール調整の末に日取りを決め、同時に予算の確保を行い、プランを固めていくのが理想的だが、我々の旅行計画の舵取りは、恋に落ちる年頃の乙女のようにいつだって唐突だ。
メールの内容は、要約すると以下の通りだった。

『急遽5月3日~5日の二泊三日で沖縄に行くことになりました。誰か一緒に行きませんか?※飛行機の席が残りわずかなので急ぎで』

急すぎる。
出発まで一週間もない。飛行機の予約を考えると、検討している時間など皆無に等しい。見切り発車とはこのことだ。無茶苦茶だ。
しかしながら、これはチャンスだとも思う。

そもそも、沖縄に行くという話自体は、何年も前からあったのだ。
友人が就職の関係で沖縄に住んでおり、その友人が帰郷するたびに、今度はみんなで沖縄に遊びに行くよと口約束を交わしていた。
しかし、言うは安しで、出不精の俺から沖縄旅行計画を立ち上げることはまずありえない。
その約束も「行けたら行くよ」≒(まず行かない)の式に当てはまるくらいの代物になってしまっていた。
旅行に行ったら行ったで楽しめるが、行こうとなるまでの決意は清水の舞台から飛び降りるより勇気がいる。
そのくらい旅行の立案は億劫なのだ。

だから、誰かが沖縄行こうと言い出すのを腰を据えて待っていたのだが、ついに時は来てしまった。
切迫したスケジュールだが、考える時間が少ないというのは、思い切りの良さに関して有用な面もある。

こと旅行に関しては熟考すればするほど、休みにわざわざ遠出をして体力と予算を消耗するデメリットが重くのしかかる。
さらに個人的な事情を言えば、今回は例のもえしょくプロジェクトのコンペの締切が大型連休の最終日に設定されており、今回は10枚ほどのイラストを描いて送りつける予定だったので、とてもじゃないが暇ではなかった。
沖縄に行くならイラスト枚数を大幅に削減して、旅行にモバイルPCを持ち込んで旅先でも作業しなければならないだろう。

けれど、この機を逃せば、おそらく生涯、俺は沖縄の地を踏むことはないだろう。そして思い出プライスレス。

どうしたものか。

その日は午前中をそういうことを葛藤することに費やし、しかし時間もないので、じゃあ行っちゃおうかなくらいの軽い気持ちで沖縄行きを決断した。
飛行機の予約が埋まってから後悔するより、もう思い切って行ったれ!という心意気だ。追い詰められた鼠が猫を噛む心意気に近い。

決心してからがめくるめくジェットコースターだった。11時2分、メールにて参加表明。
すぐさま友人から電話が折り返される。この時点で、参加者は俺と立案者を含めて4人。うち2人はすでに飛行機の予約はすんでおり、残りの2人分の席が取れるかどうかの問題に焦点は絞られた。
この時点で、ANAのネット予約の空席はちょうど2席。
まさに天が俺たちの為に残しておいた席と言える。初めての飛行機の予約で内心ドキドキしながらも、ディスプレイに浮かぶ「空き数2」の数字を網膜に焼き付けた瞬間、机の上をマウスが滑走し、カーソルは風のように画面を吹き抜ける。そしてそのまま「予約する」の項目の上でクリックを叩きつけた。

滑り込みで4人分の予約をとることに成功し、これをもって我々が乗る長崎発、那覇空港行きの便は満席となった。

決心する前は悩みに悩み抜いたものの、決めてしまえば後は、旅行に馳せる思いだけだ。
日取り以外は何も決まっていなかったので、急ピッチで話を詰め、宿の予約等に奔走する。

ドミトリー式の宿泊施設なども含めて検討すると費用にも幅が出る。
この宿決めはそれなりにもめて、俺はもえしょくプロジェクトの件もあったので、無線LAN完備で自宅のPCにアクセスできる環境なら、後は安ければ安いほうがいいくらいのものだったのだが、最近の宿泊施設はどこも無線LANは完備のようだ。良い時代になったものだ。
安ければ安いほうがとなると、ドミトリー前提になるのだが、宿はちゃんとした所に泊まろう派や、風呂だけは確実にある所が良い派など、それぞれのこだわりはやはりある。
それらの意見に合致した物件を、ネットの情報だけで判断するのはなかなかに難しく、説明文では書いてないがこの小さな写真を見る限り、これはシャワールームなのでは!?などの憶測も飛び交いつつ、じゃあここに決めようと満場一致するも、すでに予約がいっぱいだったりとか、七転八倒をくりかえしながら、最終的に4人以上なら予約OKというドミトリー式の大部屋を借りるにいたった。優良物件であった。

観光めぐりに関しては、俺は沖縄に関して何も調べずに会合に参加したため、どこに行きたいとも無かったのだが、唯一、中村家住宅というスポットに心を奪われた。
この中村家という普通の苗字がツボだ。この何処にでもありそうな中村さんの自宅感が良い。
ちなみに、中村家住宅は歴史的な家屋らしいので、単なる中村さんの家ではない。
ここまで語っておきながら何だが、この中村家住宅は俺の主張虚しく、旅行計画から外されてしまった。俺も本気で行きたいわけでは無かったのでしょうがない。行先は水族館とかに決定した。

あとは、お土産にサトウキビを買って、友人宅のベランダに侵入して勝手に物干し竿に吊るそうなどの相談に費やした。

このように、旅に行くまでが一番楽しいと言うが、まさに訪れる名所を絞込み、何を食べるかの相談は楽しかったの一言につきる。

そうして着々と準備が進められて行き、後は出立の日を待つのみとなった4月30日。事態は急転する。

立案者友人Aから深夜3時に届けられたそのメールは、予想だにしない内容だった。
友人Aの奥さんが、予定より一ヶ月早く破水してしまったのだった。その為、友人Aは参加を辞退する旨を謝罪の言葉とともに綴られていた。
確かに、旅行どころではない。というか、旅行中の破水じゃなかったのが不幸中の幸いかもしれない。奥さんの緊急事態ならば、そばに居たほうがいい。
奥さんの安否も気になるところだが、こちらのことは気にするなと返事をして、参加者は3人になった。

そして5月2日、沖縄行きの前日にそれは起こった。
その日、会社にいた俺は、事務所にかかって来た一本の電話に戦慄する。それは突然の仕事の依頼。
まさかの休日出勤が決定してしまったのだ。しかもその出勤日は5月4日。旅行の中日。スケジュールをずらすにも、にっちもさっちもいかない日取りに仕事が差し込まれてしまった。

サラリーマンなんて物はろくなものじゃない。夢も希望もない世の中だ。労働者は企業に転がされるフンコロガシの糞だ。
そんなことを残りの参加者に伝え、俺は旅行を辞退した。

飛行機の予約が初めてならば、キャンセルも初めてだ。
とかく飛行機のキャンセルはわかりにくい。どの席を、どのような予約で、いつキャンセルするかでキャンセル料は変わってくる。幸い、キャンセル料は数百円で済んだので大損はしなかっただが、キャンセルを終えるまでは戦々恐々だった。

あとは宿屋の件。さすがに残り2人になってしまってはドミトリーの大部屋も予定通り泊まれるのかが疑問で、電話で交渉するかどうかを検討してもらったのだが、残りのメンバーもこの度の沖縄旅行の破綻を悟ったらしく、参加を辞退。

こうして、俺たちの沖縄旅行は、出発前日に終わったのだった。



落胆していた俺たちに、朗報が届く。

同日、16時。友人Aから二世誕生の報告メールが送られてきた。
奥さんも赤ちゃんも無事なようだ。夢も希望もない、ろくなものじゃないと思ったばかりの社会に生まれたひとつの希望だ。

ちなみに友人Aのメールによると、赤ちゃんの体重は2268キロらしい。

およそ2トンだ。そりゃ奥さんも破水するわと納得した。
どうかすくすくと大きく育ってほしい。

今にして思えば、沖縄旅行に行けなかったが、充実した大型連休だったように思う。
一番楽しいと言われる旅行の計画はしっかり堪能したのだし、それに旅行代に消えるはずだった予算はまるまる余ったので、俺は欲しかったCDを数十枚ばかし買って満足した。何より、もえしょくプロジェクトの応募を予定通りの枚数作ることにしたので、休みの終盤は火の車だった。このもえしょくの結果については次回の更新で書きたいと思う。

そうそう、沖縄に出発する予定だった3日は、せめて近場でもいいから何処かに出かけようと、日帰りの小旅行を計画した。
目的地は大分。かつて、「修学旅行」と題して一泊二日で訪れた地だ。
あの時はスケジュールを詰めすぎたせいで、まわりきれない項目があった。その心残りを、今回の小旅行で埋めようという計画だ。完結編的な旅だ。


簡単ながら、大分旅行完結編について書く。



まずは鳥天







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量がむっちゃ多かった。




次に夢大橋。







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むっちゃ揺れた。








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森がブロッコリーみたいだった。


もはや高すぎて現実感がなく、怖さはそんなになかったのだが、一人、AKB好きの友人だけがずっと手すりから手を離せずにいた。

折り返し地点の向こう岸での、彼の一言が印象的だ。

「指原のこと言えんわ…」

俺はこの日、AKBの指原という人がヘタレキャラであることと、指原は「ゆびはら」ではなく「さしはら」と読むのだということを知った。

あと、沖縄旅行の予定だったのでシーサーの置物をお土産に頼まれていたらしく、夢吊橋で置物を買っていた。
シーサーじゃないけどそれでいいのか?

というわけで、以上が記事タイトルと内容が変わってしまったが、「今更GWの大分旅行の思い出」にまつわる事の顛末である。


さて、AKBと言えば、この度、なんと俺の携帯電話にAKBの大島という人からメールが入った。
どこで俺のアドレスを知ったのだろうか。心当たりはないがメールを開いてみると、

PIC_0030.jpg


何やら俺に相談したいらしい。

つい先日、指原をさしはらと読むのだと知ったような男に、この人は何を相談しようというのか。
ぶっちゃけ、残念ながら俺はこの大島と言う人の顔もろくに知らない。
明らかな人選ミスである。
そもそも、知らない人とメールを交わせる自信は微塵もない。

相当あわてていたのだろう。
「私がアイドルでも偏見持たないでくだい…!」のあたりにそれが伺える。
しかし、「くだい…!」でよかった。ともすれば「くさい…!」になっててもおかしくない誤字だ。

そんな恥ずかしい誤字まで晒して、俺を頼って送られてきたメールに対して、非常に心苦しく、この人には申し訳ないのだが、迷惑以外の何物でもない。受信パケット料を請求したいくらいだ。請求書は秋本に送ればいいのだろうか。
仕方ないので俺はこのメールを削除し、このアドレスを拒否設定に登録したのだった。

おしまい。
  1. 2012/06/23(土) 13:15:08|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

およそ2トン に鼻〇ずがでました。
ちっちゃいな!でも無事に産まれてなによりです。
私も人ごととは思えない。

そんな超特急で旅行を決める覚悟はないかも!
でもお仕事に終わって残念ですね。
また次回があります。

大分だったら、気軽に行けるってとこがいいですよね。
鳥天食べましたか!
私もいただきましたよ~。

パケ代請求したいくらい、って、そんなメールきたらほんとそう思います。
私には当選しましたメールがよくきてました。
当選して本当に100万もらえるなら速攻連絡するわ!
  1. 2012/06/24(日) 11:13:54 |
  2. URL |
  3. アヤ #-
  4. [ 編集 ]

アヤさん>
現在は3トンらしいので、無事に大きくなってるようです。
アヤさんも丈夫な赤ちゃんが無事に生まれるように祈っております。

沖縄はわからんけど、名古屋に行きたいんでそっちは実現させたいですね。
大分は旅行気分が味わえてなおかつ近くてちょうどいいです。鳥天はほかの有名店も食べてみたいので、もっかいくらい行きたいですね。

当選メールも多いですよね。応募もせずに当選するとはすごい世の中になったものです。
あとJCとJKと金持ちマダムからのメールも多いですね。俺としては白人女性からメールきてほしいんですが、どうも縁がないようです。残念!
  1. 2012/07/05(木) 04:15:41 |
  2. URL |
  3. サボテン #-
  4. [ 編集 ]

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